以前、高級旅館の御曹司と知り合う機会がありました。その方曰く、東京の大学のとき、ほとんどの人が当該旅館ことを知っていたと言ってましたので、全国的に有名なところなのでしょう。
いかにも御曹司と分かるように、趣味は観劇の観賞。話を始めると止まらない感じでした。そんな話には興味がなかったことから、旅館の内部事情を聞き出そうと話を変えましたが、忙しいときは売店の手伝いするという程度にはぐらかされました。
さすが御曹司、簡単に経営のノウハウを教えるはずはないかとずっと思っていました。
その方との関わりが無くなったころ、当該旅館のトピックスで、次の女将はその方の妹様で、主人は妹の旦那様であることが紹介されていました。
今考えると経営者としての素質を親も見抜いていたのでしょう。世の中に出て、選ばれない人生も辛いですが、生まれながらにして選ばれない人生もまた辛かったでしょう。